むか~し、むか~し、・・・133話 [昔話!?]
’うらし’は、亀の姿のお爺さんの甲羅に、引っ掛かっていた、
手荷物の中から、読まれなかった、お婆さんからの伝言便を
取り出し読んで見ました。
お爺さんへ
”キビキビ団子”は、1回に1個食べると10倍の速さで~~。
~~3個以上食べてはいけません。~~亀になって過去に~~。
※3個食べて仕舞った時には。
今、この伝言便を読まれているのは、どなたでしょう?
傍に、人の顏に見える亀が居ましたら、信じられないでしょうが、
”キビキビ団子”を3個食べて、亀の姿になって、過去に現れた、
私の大切なお爺さんです。宜しくお願い致します。
~お爺さんは、きっとこの伝言便は、読まないでしょうから。
私が知っている、人の姿に戻り、”キビキビ団子”を3個食べる前に
帰る方法は、一つです。
現れた過去は、必ずその人が存在していた、場所と時間です。
ですので、私達の3連惑星、「衣」「呂」「葉」で、惑星「葉」
の女王、”キッカイ城”の’美栄輝’が、所持の’弾て箱’の中の、
解時煙を吸わせる事です。こんな事に、付き合っていられない。
と、思うのも当然です。その時は、亀を海に放して下さい。
それも、仕方ありません。
お婆より
・・・読み終えた’うらし’は、勿論”キッカイ城”に行く心積もりでした。
つづく。
残業、、、’急’ [物語?]
掠れた独特な鳴き声が、深夜の事務所を取り囲みます。
確かに、’クラウディア’に、間違い有りません。
冷静に。と自身に言い聞かせ、給湯室に向かいました。
同僚の話の通り、何かを数えている様にも聞こえます。
ぃちにゃ~ク、にきゃ~く、と、、。給湯室に近付くにつれ、
鳴き声は、はっきりと聞こえて来ました。
そして、4客。ここで鳴き止む!と思っていたら、
’クラウディア’は、鳴き続けました。5客、6客、、。
給湯室前に来た時には、9客に。
覚悟を決め、給湯室を覗くと、姿は無いと思っていた
’クラウディア’が、其処に居ました。
その瞬間に思わず、「Oh!’クラウディア’!ナゼ、9客も数えるんだぁ!!」
と、答えが返って来る筈の無い、猫に叫んでいました。
すると、’クラウディア’は、人間の言葉で、
「年末年始の9連休。一緒に休暇を取ろうと思うから、
その分鳴いていたのさ!!」
。。お後が宜しい様で!?、、テケテン、テケテン、テンテン♪♪
、、落語のネタ落ち、、。
、、温かい、、ィェ、読んでしまった!方の、突き刺さる、冷たい視線、、。
、、それは、雨を、雪に変えて、ホワイト クリスマスに?
、、メリー クリスマス!?<(_ _)>
残業、、、’破’ [物語?]
割れた茶碗は、何時も使用する、九谷焼の唐草模様、湯呑み5客セットの一つでした。
同僚は、少し迷った様ですが、話し始めました。
姿を見せなくなった’クラウディア’の鳴き声が、深夜2時過ぎになると、
給湯室から聞こえてくる、、。
それは、何かを数えている様にも聞こえる。
そして、4回鳴くと止まり、暫くするとまた繰り返し、明け方迄続いた。
給湯室に行っても、’クラウディア’の姿は無く、鳴き声も止まる。
当然、そんな事は、信じられないと思うけど、、。
話を聞いて、猫版’番長皿屋敷’?冬の怪談!?
でも、割ったのは、普通の湯呑茶碗。虐めた訳でもない。
けれど、こんな嘘や冗談を、言う人ではないし、、。
気にはなりましたが、仕事の忙しさもあり、話の事は忘れていました。
しかし、深夜2時過ぎ頃、給湯室の方から、猫の鳴き声が聞こえて来ました。
’急’に続く。
残業、、、’序’ [物語?]
去年の夏。
一匹の猫が、会社に姿を現す様になりました。
首輪を付けていませんでしたが、綺麗なキジトラでした。
サザン好きの同僚が、その曲名から、勝手に’クラウディア’と名付けて
呼んでいるうちに、何時の間にか、皆もそう呼ぶ様になっていました。
それから一年。
’クラウディア’は、会社のマスコットになり、何処に居ても、
怒られる事は有りませんでした。
そして、12月になったばかりの或る日。
給湯室に居た’クラウディア'は、熱いお茶の入っていた、茶碗に触れて仕舞い驚いて、
それを下に落として割ってしまいました。其の儘、逃げる様に飛び出して行った
’クラウディア’は、姿を見せなくなりました。
給湯室には、怪我をしたのか血の跡が点々と、逃げ出した方に向かって残っていました。
基本的に残業は無い会社なのですが、どうしても年末年始休暇前に、
纏める仕事が入り、急遽三日間、交替で夜勤勤務をする事になりました。
三日目の当番になり出社すると、前日迄の夜勤をしていた一人が、
話し掛けて来ました。
’破’に続く。
むか~し、むか~し、・・・132話 [昔話!?]
夜も更けて静まり返った、ネズミの世界のお婆さんの家?で、
近付いて来たネズミが、お婆さんに話し掛けている様なの
ですが、その言葉が解らない’きんの’は、巨木の洞に一緒に
吸い込まれたオニギリを手に、これも幻?と思いながらも、
その様子を見守っていました。
そんな’きんの’に、お婆さんは、話の内容を聞かせました。
近付いて来たネズミの名前は、’チュミオ’。
’チュミオ’は、このネズミ世界の王、’チュア王’の一人娘の
’チュリエット姫’の幼馴染で、子供の頃から仲が良く、
’チュア王’家と、’チュミオ’の’チュニス’家は親族で、
家族も本人も、何れは一緒になると思っていたと。
しかし、’チュア王’は、一人娘の’チュリエット姫’には、
宇宙で一番強い、お婿さんを!と決めて仕舞った。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・131話 [昔話!?]
文通蜂’文文’の配送した、位置情報だけの便りを見て、お婆さんを探しに、
一旦家に戻る’きんの’を見送ると、砂浜に残った’うらし’は、一生懸命に
手足をバタつかせて、助けを求めている亀の姿のお爺さんが、”キビキビ団子”を
一度に3個食べたせいで、亀の姿になり、”佐ぁ~度菜ヶ島、宝探しの旅”から、
過去の此処に来たと、分かる訳も無く、「本当に顔が、お爺さんにソックリ
だなぁ!」と、呑気に話し掛けたりしていました。
そして、何気なくその亀の姿のお爺さんを、ひっくり返すと、見覚えのある
お爺さんの手荷物が、甲羅の裏に引っ掛かっていました。’うらし’は、まさか!?
と思い乍らも、その中を調べて見ると、お宝探しで、’ミカタの塩’を集める時に
使った’黒の油性筆記具’などと一緒に、お爺さんが、読まずに仕舞い込んだ、
お婆さんからの伝言便も入っていました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・130話 [昔話!?]
ネズミの世界らしい、お婆さんの家。
この世界の王、’チュア王’の一人娘の'チュリエット姫’の、
お婿さん選びの大騒動。これから、どうなるのだろうと、
物陰でお婆さんと’きんの’が様子を見ている所に、他のネズミに
気付かれない様に、一匹のネズミが近付いて来たかと思うと
「力を貸してください!」と、お婆さんに、話し掛けて来ました。
お婆さんは、突然の出来事に驚きましたが、よく見ると、
それは、一匹だけ残り、巨木の洞に誘うように、ウロウロしていたネズミでした。
つづく。