むか~し、むか~し、・・・148話 [昔話!?]
”宇チュウ1決定!競技会”。
最終競技は、最難関の’チュウ意!猫に鈴付け!!’持ち時間の3分間に、
猫の首に鈴を付けて、戻って来る速さと技術が、得点になりました。
道具の使用は自由ですが、猫に摑まったり、時間内に戻ってこれない時は、
これまでの得点に関係無く、失格になりました。
競技が始まり、猫に近付く事も出来ずに、次々に失格となるネズミ。
そんな中で、笛を吹くのが得意と云う’チューメルン’の順番になりました。
’チューメルン’は、笛を取り出し、奏でました。
それは、木霊の様に繰り返される、不思議な旋律でした。
すると、それを聞いた猫は眠ってしまい、’チューメルン’は、
簡単に猫の首に鈴を付け、戻って来ました。
それを見たお婆さんは、気になっていた笛は、音色の違いで、
相手の行動を自由に出来る、’操りの笛’と呼ばれる物だと気付きました。
’きんの’は、猫と同じ様に、音色が効き、気持ち良さそうに眠ってしまっていました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・147話 [昔話!?]
’うらし’達を乗せ飛び立ち、数時間後の夕暮れの下、到着したのは、
惑星「葉」の地図には、記される事は無い所でした。
此処は、この星の女王、’美栄輝’の居城”キッカイ城”のある区域。
その中にある専用発着場で、関係者以外は居ませんでした。
’美栄輝’が、所持の’弾て箱’の中の、解時煙を吸わせ、亀の姿のお爺さんを、
人にして、元の時間帯へ戻す事が目的の’うらし’に取っては取っては、
願っても無い所でした。
それを、知った亀の姿のお爺さんが、小躍りして喜んだのは言うまでも有りません。
勿論、誰にも分かって貰える訳もなく、、。
到着後、降機して間もなく、車に乗り換え”キッカイ城”に向かいました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・146話 [昔話!?]
”宇チュウ1決定!競技会”は、’チュウ華麺、早喰い競技’が始まりました。
人の御猪口の様な大きさの椀に、次々に麺が入れられ、それを100杯
食べ切る時間を競いました。
制限時間は、10分。食べ切れなかった分は、減点になる様でした。
ここでも、’チュミオ’と笛を吹くのが得意と云う’チューメルン’の、
速さが際立っていました。お婆さんは、’チューメルン’の持っている笛が、
気になっていましたが、’きんの’は、参加したネズミ達が、結果よりも
お腹一杯になって、満足そうなので、チュウ華麺が、何味か気になっていました。
そんな中、いよいよ最難関、最終競技’チュウ意!猫に鈴付け!!’を残すだけでした。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・145話 [昔話!?]
無事、惑星「葉」宇宙観光管理局の発着所に到着した、改修後、
出航するのは一年振りの、一般乗船用宇宙船の’ポロン13’。
其の客室から、手荷物として乗った、亀の姿のお爺さんを持ち、
’うらし’が搭乗口に姿を現すと、通路の周りには、英雄の姿を一目
見ようとする人達で溢れていました。
’ポロン13’の危機を救った英雄’うらし’!!
この情報は、3連惑星「衣」「呂」「葉」全てに発信されていました。
亀の姿のお爺さんは、「噛め~、噛め~、歯ーっ!!」と、
一生懸命に短い前足を、バタつかせても伝わる事は無く、、。
その上、”キビキビ団子”を一口食べていた、その分の強い疲れに襲われ、
動く事も出来なくなり、大人しい亀!にしか見えません。
’うらし’も、お爺さんの事は、話せませんでした。
人の波で、ごった返すその場を、警備員に先導され進むと、
’ヴェル機長’が待っていて、感謝の言葉を繰り返し言いました。
そして、待たせたあった航空機に’うらし’達と一緒に乗り込み、
ある目的地に向かって飛び立ちました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・144話 [昔話!?]
”宇チュウ1決定!競技会”の会場で、’チュミオ’は、次々と行われる
競技種目を、黙々と熟していました。
この競技会では、途中で各自の得点が分かる事は無く、全競技が終了した後に、
競技者に自己の得点と順位が知らされ、最高得点を獲得した優勝者のみ、
発表される事になっていました。
それでも、最初から見守っていたお婆さんは、高得点を獲得しているのは、
’チュミオ’と、笛を吹くのが得意と云う’チューメルン’で、どちらかが優勝する
だろうと思って見ていました。
そして、今は手助けする必要もなく、’きんの’と一緒にオニギリを食べていると、
次の競技が始まりました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・143話 [昔話!?]
一般乗船用宇宙船の’ポロン13’の’ヴェル機長’と、向かう惑星「葉」
宇宙観光管理局の管制官室では、大気圏進入角度の制御の修復を、
試みていましたが、大気圏突入迄の残り時間では、間に合いません。
その時、’うらし’の座席脇の荷物入れの中の、亀の姿のお爺さんは、
野生?の本能なのか、危機を察知すると、手荷物に頭を突っ込み、
中に残っていた”キビキビ団子”を一口噛んで飲み込むと、短い前足を、
何とか前に合わせると、全神経を集中させ、客室の壁に向け、
「噛め~、噛め~、歯ーっ!!」
と、歯を食い縛り、火事場の亀力波を出しました。
その動力波は、壁を打ち破る事は無く、その反作用で大気圏進入角度を、
良い具合に変えて、大気圏に突入出来ました。
。。遣る時は、遣ります!?亀の姿のお爺さん。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・142話 [昔話!?]
ネズミ界の王’チュア王’が開催した、一人娘の'チュリエット姫’の、お婿さん
選びの”宇チュウ1決定!競技会”は、’チュウ意力競技’が、始まりました。
問題は、2つの写真の違いを3個所探す。
’チュミオ’は、猫の写真に驚く事も無く、即答していました。
これは、ネズミの言葉の解らない’きんの’にも、分かった様で、
答えられて嬉しそうでした。この後も、色々な形で’チュウ意力競技’が出され、
お婆さん達に見守られ、’チュミオ’は、頑張っていました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・141話 [昔話!?]
一般乗船用宇宙船の’ポロン13’の’ヴェル機長’は、客室に緊急放送を行い、
乗客に簡易脱着式宇宙服の着用と、座席に座っている様にとの指示を、
安心感を持って伝えました。
向かっている惑星「葉」宇宙観光管理局の管制官室では、重大事態である事を
把握していました。
急激な水素漏れからの、電圧低下により、手動操舵も制御の誤差が大きく、
運行軌道からのズレが生じている事が判明。
それを’ヴェル機長’に伝え、対策を講じていました。
一番の問題は、これから突入する惑星「葉」の大気圏進入角度が、
制御出来ない事でした。此の儘の進入角度で、大気圏に突入すると
’ポロン13’は、大気との摩擦熱で、燃え尽きてしまいます。
’ヴェル機長’も、手を尽くしていましたが、進入角度を変える事を、
出来ずにいました。旧型の宇宙船と言っても、3連惑星間の近距離運行です。
積載燃料は少なく、大気圏突入迄の残り時間も、多くは有りません。
その時、’うらし’の座席脇の荷物入れの中の、亀の姿のお爺さんは、、。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・140話 [昔話!?]
蝋燭が、あります。
その、蝋燭に火を付けました。
それは、どんな蝋燭で、何本有りますか?
その時、貴方は何処に居ますか?
。。。今度は、心理試験ね。
灯る蝋燭は、好きな人、気になる人を表すそうよ。
どんな蝋燭かは、その人に対する、貴方の想いや印象を。
蝋燭が、複数本有ると答えた方は、気になっている人が、何人か居るのね。
蝋燭からの、貴方の位置は、その人との心の距離感だそうよ。
お婆さんが、’きんの’に、説明し終わると優しく微笑みました。
’チュミオ’は、どんな答えをしたのでしょう?
つづく。
むか~し、むか~し、・・・139話 [昔話!?]
改修され、出航が一年振りとなる、一般乗船用宇宙船の’ポロン13’が、
惑星「呂」の大気圏を通過して、自動操舵に変わったその瞬間、大きく
振動を起こし、客室の灯りは消え、非常灯に切り替わりました。
すると、亀の姿のお爺さんは、急に何を思ったのか、’うらし’の座席脇の
荷物入れの中で、
「電機は、、」「切れてます、、」
「砂糖は、、」「切れてます、、」
「醤油は、、」「切れてます、、」
「味噌は、、」「切れてます、、」
「何だい~、切れていないは、無いのかぁ~!」
「いえ、あります」
「それは、何だい~!?」
「包丁で、、」
、、、お後が宜しい様で、、と乗客を落ち着かせる為に
一生懸命にやり切りました。分かっていましたが、誰にも通じる訳も無く、
しかし、それを温かく見守り、’うらし’は、落ち着く事が出来ました。
その頃、’ヴェル機長’は、高圧水素容器の圧縮機が破損して、
急激な水素漏れからの、電圧低下の対処を試みていました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・138話 [昔話!?]
”宇チュウ1決定!競技会”の晩。
ネズミの世界のお婆さんの家らしい競技会場には、我こそが、’チュリエット姫’に
相応しい!と云うネズミが、大集合していました。
それを、お婆さんと’きんの’は、隠れて’チュミオ’の様子を見守っていました。
そして、このネズミの世界の王、’チュア王’の「健闘を祈る!云々、、」
の挨拶もそこそこに、最初の競技が始まりました。
『問題です。‘逃げる時は20km、追う時は40km!は何?‘』と放送され、
それを解答する、頓智の競技でした。
’きんの’には、ネズミの鳴き声にしか聞こえませんが、お婆さんには、
直ぐに答えも解り、’チュミオ’も答案用紙に、書き始めていました。
、、そんな問題が、この後9問続きました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・137話 [昔話!?]
3連惑星、惑星「呂」宇宙観光管理局から、惑星「葉」に向かう’ポロン13’。
出航時刻の13時00分を待っていました。その搭乗口から、広いとは言えない
客室に入り、耐重力用の座席に、身体を包み込まれる様に座る’うらし’と、
その手荷物として乗った、亀の姿のお爺さんは、初めての旧型宇宙船に、
緊張していました。
それから間も無く、’ポロン13’の’ヴェル機長’から、安全機構の設定確認の
通知と、簡易脱着式宇宙服の説明があり、出航。
旧型宇宙船の為に、乗客にも大気圏を抜ける際の加速度重力が、感じられました。
その時、座席脇の荷物入れから、亀の姿のお爺さんは、転げ落ちて客室の壁に
打ち付けられました。
しかし、そこは、亀!?硬い甲羅に守られて、怪我はしませんでした。
そこで、甲羅から顔を出して、「かめへん、かめへん」(平気)と、
言ってみましたが、通じる訳も無く、、。
そして、’ポロン13’は、惑星「呂」の大気圏を通過、自動操舵に変わった瞬間に、、。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・136話 [昔話!?]
お婆さんは、ネズミ世界の王、’チュア王’が、一人娘の'チュリエット姫’の、
お婿さん選びの”宇チュウ1決定!競技会”を開催する経緯を’きんの’に聞かせ、
’チュミオ’に協力する作戦会議を始めました。
しかし、作戦は何も決まらず、朝を迎えしまい、この世界にも、いるらしい
猫の鳴き声がすると’チュミオ’は、慌てて「今晩は、お願いします」と
言い残すと姿を消してしまいました。
。。見守る位しか、出来る事は無いんですけどね。お婆さんは、微笑みました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・135話 [昔話!?]
’うらし’は、”キッカイ城”へ行く準備をする為に、亀の姿のお爺さんを
抱き抱え、その手荷物を持って家へ戻りました。
そして、急いで支度を済ませ、惑星「呂」宇宙観光管理局に到着しました。
丁度その時、”佐ぁ~渡菜ヶ島、宝探しの旅”の地、惑星「衣」の衛星
「居神の星」に向かう、観光宇宙船が出航する所でした。
其処に、お爺さんの姿は有りません。’はしれ’と’ももた’、御猿・緒雉・雄犬・が、
お宝獲得を目指して、意気揚々と乗船しています。
それを、亀の姿になったお爺さんは、鶴の’おわん’の為にも頑張って来て欲しいと云う
思いと、お婆さんからの伝言便を、読まなかった後悔の複雑な心境で見送りました。
今、亀の姿のお爺さんが向かうのは、3連惑星、「衣」「呂」「葉」の、惑星「葉」。
其処の女王、”キッカイ城”の’美栄輝’の所です。
そして、所持の’弾て箱’の中の、解時煙を吸って元に戻る。
乗って行く宇宙船は、’ポロン13’。
観光用ではなく、一般乗船用の旧型で、燃料機器系統の障害で改修して、
出航するのは、今回が一年振りの宇宙船でした。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・134話 [昔話!?]
一人娘の’チュリエット姫’には、宇宙で一番強いお婿さんを!
と決めた、このネズミの世界の王、’チュア王’は、直ぐ様、
全てを照らす太陽の所に行きました。そして、訪ねた理由を
説明すると、「自分を、覆い隠す雲の方が強い」と言われる。
其処で、雲の所に行くと、「自分を、吹き飛ばす風の方が強い」
と言われ、風には、「自分を、跳ね返す壁の方が強い」と言われ、
結局の所、壁に、「自分に、穴を開けるネズミの方が強い」
と言われ、ネズミが一番強いと、なったのですが。
この’チュミオ’の話を、ネズミの言葉の解らない、’きんの’に
聞かせていた、お婆さんは、そのネズミを摘み上げれる自分が、
一番強い?とか、思いましたが、それは話しませんでした。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・133話 [昔話!?]
’うらし’は、亀の姿のお爺さんの甲羅に、引っ掛かっていた、
手荷物の中から、読まれなかった、お婆さんからの伝言便を
取り出し読んで見ました。
お爺さんへ
”キビキビ団子”は、1回に1個食べると10倍の速さで~~。
~~3個以上食べてはいけません。~~亀になって過去に~~。
※3個食べて仕舞った時には。
今、この伝言便を読まれているのは、どなたでしょう?
傍に、人の顏に見える亀が居ましたら、信じられないでしょうが、
”キビキビ団子”を3個食べて、亀の姿になって、過去に現れた、
私の大切なお爺さんです。宜しくお願い致します。
~お爺さんは、きっとこの伝言便は、読まないでしょうから。
私が知っている、人の姿に戻り、”キビキビ団子”を3個食べる前に
帰る方法は、一つです。
現れた過去は、必ずその人が存在していた、場所と時間です。
ですので、私達の3連惑星、「衣」「呂」「葉」で、惑星「葉」
の女王、”キッカイ城”の’美栄輝’が、所持の’弾て箱’の中の、
解時煙を吸わせる事です。こんな事に、付き合っていられない。
と、思うのも当然です。その時は、亀を海に放して下さい。
それも、仕方ありません。
お婆より
・・・読み終えた’うらし’は、勿論”キッカイ城”に行く心積もりでした。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・132話 [昔話!?]
夜も更けて静まり返った、ネズミの世界のお婆さんの家?で、
近付いて来たネズミが、お婆さんに話し掛けている様なの
ですが、その言葉が解らない’きんの’は、巨木の洞に一緒に
吸い込まれたオニギリを手に、これも幻?と思いながらも、
その様子を見守っていました。
そんな’きんの’に、お婆さんは、話の内容を聞かせました。
近付いて来たネズミの名前は、’チュミオ’。
’チュミオ’は、このネズミ世界の王、’チュア王’の一人娘の
’チュリエット姫’の幼馴染で、子供の頃から仲が良く、
’チュア王’家と、’チュミオ’の’チュニス’家は親族で、
家族も本人も、何れは一緒になると思っていたと。
しかし、’チュア王’は、一人娘の’チュリエット姫’には、
宇宙で一番強い、お婿さんを!と決めて仕舞った。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・131話 [昔話!?]
文通蜂’文文’の配送した、位置情報だけの便りを見て、お婆さんを探しに、
一旦家に戻る’きんの’を見送ると、砂浜に残った’うらし’は、一生懸命に
手足をバタつかせて、助けを求めている亀の姿のお爺さんが、”キビキビ団子”を
一度に3個食べたせいで、亀の姿になり、”佐ぁ~度菜ヶ島、宝探しの旅”から、
過去の此処に来たと、分かる訳も無く、「本当に顔が、お爺さんにソックリ
だなぁ!」と、呑気に話し掛けたりしていました。
そして、何気なくその亀の姿のお爺さんを、ひっくり返すと、見覚えのある
お爺さんの手荷物が、甲羅の裏に引っ掛かっていました。’うらし’は、まさか!?
と思い乍らも、その中を調べて見ると、お宝探しで、’ミカタの塩’を集める時に
使った’黒の油性筆記具’などと一緒に、お爺さんが、読まずに仕舞い込んだ、
お婆さんからの伝言便も入っていました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・130話 [昔話!?]
ネズミの世界らしい、お婆さんの家。
この世界の王、’チュア王’の一人娘の'チュリエット姫’の、
お婿さん選びの大騒動。これから、どうなるのだろうと、
物陰でお婆さんと’きんの’が様子を見ている所に、他のネズミに
気付かれない様に、一匹のネズミが近付いて来たかと思うと
「力を貸してください!」と、お婆さんに、話し掛けて来ました。
お婆さんは、突然の出来事に驚きましたが、よく見ると、
それは、一匹だけ残り、巨木の洞に誘うように、ウロウロしていたネズミでした。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・129話 [昔話!?]
亀の姿になって仕舞ったお爺さんは、”佐ぁ~度菜ヶ島、宝探しの旅”の行われていた、
3連惑星の「衣」の衛星「居神の星」から、惑星「呂」の海で、釣りを楽しんでいる
’うらし’と’きんの’の居る過去に姿を現しました。
そして、一生懸命に手足をバタつかせて、二人に助けを求めました。
其処は、お婆さんが、’レバニア’に噛まれた鶴の’おわん’を、裏山で助けだして、
’はなさ’と猫も一緒に家に戻し、今度はネズミを追って巨木の洞まで登ろうと、力自慢の
’きんの’を呼ぶための、お便り配送、文通蜂’文文’が到着、配送完了した所でした。
其の、位置情報だけの便りを見て、’きんの’は、一旦家に戻り、’鉄の斧’を持って森へ
向かい、砂浜には、助けを求める、亀の姿のお爺さんと、’うらし’だけ残りました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・128話 [昔話!?]
’はなさ’は、鶴の’おわん’と猫を連れて、裏山から家に帰って来ました。
其処には、お婆さんも、’きんの’も居ません。ネズミの姿もありません。
そして、102匹のネズミが、草木をかじり倒して裏山を登った道は、
草木が芽生え、あっという間に成長して元の繁みに戻っていました。
結局、’はなさ’は、’秋の種’を撒いて、草木を枯れ葉にする事も、
秋にする事も出来ませんでした。無かった、秋、、。
さて、こちらは、ネズミの世界らしいお婆さんの家。
どうやら、お婆さんが、今まで聞いた会話や様子から、この世界のネズミ王、
’チュア王’の一人娘の’チュリエット姫’の、お婿さん選びに、この世界は大騒ぎらしい。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・127話 [昔話!?]
お爺さんが、”キビキビ団子”を一度に3個食べてしまい、亀の姿になり、過去に
行ってしまうと、そこは、最初からお爺さんは、存在しない世界になっていました。
”佐ぁ~度菜ヶ島、宝探しの旅”の’おう湾’地区の参加者は、’はしれ’と’ももた’に。
力自慢の’ももた’が、筍の’ソラタケー’を、大きく揺すり、出発地点に倒れる様に
すると、「倒れるぞぉー!!」と、力強く叫び、’はしれ’は、倒れ出した瞬間に、
お宝の’サジ加減布袋’を、しっかりと掴み取りました。
倒れる勢いは増し、そこで、’ももた’は、”キビキビ団子”を2個食べると、左門に
向かい、凄い速さで走り出し、そして、倒れ切れる寸前になると、’鉄歯’は、
大蝙蝠の赤バット’てつは’に戻り、’はしれ’を掴むと、高さ1メートル超の’芝っ’
に優しく降ろしました。
お爺さんの存在しない「居神の星」時間。現在、お宝探し出発、翌朝08時59分50秒。
残り時間10秒。
’はしれ’と’ももた’は、御猿・緒雉・雄犬・の待つ、’おう湾’地区の左門に、
残った’ミカタの塩’と’サジ加減布袋’を持って、時間内に戻る事に成功しました。
・・・お爺さんが、居なくなった。と、思う者は、誰一人居ません。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・126話 [昔話!?]
ネズミ達の話が、解る様になったお婆さんは、音を立てない様に、
静かに話を聞きながら、様子を見ていました。
そこへ、やはり巨木の洞に吸い込まれた、オニギリと’きんの’、
’鉄の斧’が、その部屋に転がり落ちて来ました。
そこで、元気なお婆さんを見て、安心した’きんの’は、’多厳の滝’での事を話しました。
その話を、聞き終わったお婆さんは、お爺さんの事など、何か知っている様でしたが、
「無事が何より、一番だから」と喜んでくれました。
そして、’きんの’には、ネズミの鳴き声を聞いても分からない様なので、
どうやら此処は、ネズミの世界らしいと説明しました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・125話 [昔話!?]
今回のお宝探しの出発地点でもある、’おう湾’地区の左門に、24時間以内に、
2つのお宝、’ミカタの塩’と、ノラ印の’サジ加減布袋’を見つけ出し持って行く。
制限時間まで残り、5分。その時、伸びが止まっている筍の’ソラタケー’の下から、
拡声器で、お爺さんの声が、「倒れるぞぉ~~!!」と、愕然としている、
’はしれ’とは裏腹に、とても呑気な声が届きます。
これを聞いた’はしれ’は、何か吹っ切れ、最後まで力を振り絞ろうと、奮い立ちました。
一方のお爺さんは、”昔取った杵柄”とばかりに、手斧を取り出し、
筍の’ソラタケー’が、出発地点に倒れるように、下で樵の腕を振るっていました。
そこに届くには、十分に伸びていて、長さは心配ありません。
’はしれ’は、倒れ出した瞬間に、飛び付く様にして、お宝の’サジ加減布袋’を、
しっかりと掴み取りました。
筍の’ソラタケー’は、左門に向かって、速さを増しながら、倒れ出しました。
そこで、お爺さん。自分も間に合わなければ、失格になります。
ここぞとばかりに、”キビキビ団子”を取り出しました。
しかし、お婆さんの宇宙伝書鳩’コウ’から、受け取った伝言便の注意書きを、
読んでいないお爺さんは、一度に3個食べてしまいました。
すると、書いてあった通りに、あっと言う間に、亀の姿になり、過去へ、、。
(海で釣りを楽しんでいる、’うらし’と’きんの’の52話へ、戻る)
「居神の星」現在、08時59分。制限時間まで残り、1分。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・124話 [昔話!?]
’きんの’が来る前に、巨木の洞に吸い込まれた、お婆さんとネズミが、
吐き出される様に出た所は、お婆さんの家でした。
しかし、何か違います。人の住んでいた様子が全然ありません。
そして、お婆さんは、ネズミの話す言葉が解る様になっていました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・123話 [昔話!?]
「居神の星」の’おう湾’は、朝を迎えていました。
金剛石座に在る12球星団の一等星「ゐってつ」が、天頂に昇り、
西の水平線に向かい出すと、筍の’ソラタケー’も伸びが止まっていました。
’はしれ’は、”キビキビ団”の効果が切れて襲って来た、10倍の疲れと闘いながらも、
’ミカタの塩’の入った、アン入り白饅頭を食べ、丈が1メートル超の’芝っ’になり、
下で見守ってくれている安心感に、手の爪に装着され、10個の’鉄歯’になって支える、
赤い手と赤バットの大蝙蝠の力を借りて、お宝のノラ印の’サジ加減布袋’が現れ、
宙に浮いている所まで登って来ました。
しかし、掴まっている所からは、どうしても手が届かず、時間だけが過ぎていきます。
もう、’芝っ’を信じて、お宝に飛び付いて、そのまま落下しようかと、腕時計を見て
「もう、間に合わない、、」’はしれ’は、愕然としました。
取る事に夢中になり、時間を考えていませんでした。「居神の星」現在、08時55分。
’おう湾’地区お宝探し、制限時間まで残り、5分。下からは、お爺さんの声が、、。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・122話 [昔話!?]
’きんの’は、目覚めた巨木の傍で夕暮れを迎え、呆然としていました。
あの、’多厳の滝’の出来事は、全て、幻想、、、?そして、巨木の洞は何処に、、。
そんな事を思いながら、「お婆さんは、大丈夫だろうか、、」と、呟きました。
これから、どうすれば良いのか判らなくなり、取り敢えず腹が減っては、
動けないと、オニギリを食べようとしましたが、手を滑らせ下に落とすと、
転がり出しました。オニギリ、コロリン、スッコロリン、、、。
すると突然、巨木に洞が現れ、一瞬にオニギリを吸い込むのと同時に、
’きんの’も、’鉄の斧’と転がる様に、吸い込まれてしまいました。
’きんの’も、コロリン、スッコロリン、、、。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・121話 [昔話!?]
'ミカタの塩’の入った、アン入り白饅頭を捕って食べ、筍の
’ソラタケー’の根元まで急降下した’しばっ’は、その四方を覆い
尽くして生い茂る、丈が1メートル超の’芝っ’になり、’はしれ’が
落ちて来ても、怪我をしない様に備えました。
手に向った’てつは’は、10個の’鉄歯’になり、やっと掴まっている
’はしれ’の手の爪に装着して、しっかりと支えました。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・120話 [昔話!?]
’きんの’は、巨木から少し離れた、夕暮れの林の中で目覚めました。
足元には、滝に落としたと思った、普通の’鉄の斧’だけが有りました。
お爺さんの斧、金と銀の斧と、装飾神具’ドラ、好いもん’は有りません。
そして、オニギリは、海苔が巻いてないままでした。巨木の近くに
在った筈の’多厳の滝’も無くなり、どこまでも森が続くだけになっていました。
・・・全ては、切られそうになった、巨木が見せた幻だったのでしょうか、、。
つづく。
むか~し、むか~し、・・・119話 [昔話!?]
落ちて行く’ミカタの塩’も入った、アン入り白饅頭を捕って、
食べてしまうと、大蝙蝠の赤バット’てつは’は、”キビキビ団子”の
効力が切れて、襲って来る10倍の疲れに耐えて、伸び続ける筍の
’ソラタケー’に、やっと摑まっている’はしれ’の手に向かって来ました。
そして、赤い手の’しばっ’は、根元に急下降して飛んで行きました。
つづく。