’きんの’は、巨木から少し離れた、夕暮れの林の中で目覚めました。

足元には、滝に落としたと思った、普通の’鉄の斧’だけが有りました。

お爺さんの斧、金と銀の斧と、装飾神具’ドラ、好いもん’は有りません。

そして、オニギリは、海苔が巻いてないままでした。巨木の近くに

在った筈の’多厳の滝’も無くなり、どこまでも森が続くだけになっていました。

・・・全ては、切られそうになった、巨木が見せた幻だったのでしょうか、、。

つづく。